産業廃棄物扱いとなる残置物とは?一般廃棄物との違いや処分時に必要なマニフェストを解説
  • 産業廃棄物扱いとなる残置物とは?
  • 一般廃棄物との違いは?
  • 残置物の処分方法や費用は?

当記事では「どういった残置物が産業廃棄物扱いとなるのか」を解説していきます。

残置物とは前の家主が放置していった動産(現金・家財道具・その他の私物など)のことです。

建物内に残されたものは価値の有無に関わらず残置物として扱われます。

一般的な賃貸物件に放置されている残置物は一般廃棄物として捨てられますが、事業系物件の残置物の中には産業廃棄物として処分しなければならないものもあります。

ここでは産業廃棄物扱いとなる残置物の種類、一般廃棄物との違い、残置物を撤去・処分する方法を詳しくまとめました。

テナント・店舗・オフィスなど、事業系物件の残置物に困っている方は、ぜひ参考にしてください。

産業廃棄物扱いとなる残置物とは?一般廃棄物との違いを解説

賃貸物件や個人所有の物件に残された動産(現金・家具・家電・洋服・食器など)のことを「残置物」と呼びます。

残置物の所有権は退去する前に住んでいた家主にあり、本来はその家主が処分しなければなりません。(物件の所有者や新しい買主が許容した場合はこの限りではなくなります)

そんな残置物は「産業廃棄物(事業系ゴミ)」と「一般廃棄物(家庭ゴミ)」の2つに大別されます。

ここでは、物件に放置された残置物がどういった廃棄物に該当するのかを説明していきますのでご覧ください。

廃業等に伴う残置物は「産業廃棄物」または「事業系一般廃棄物」

テナント・店舗・オフィスといった事業系物件を借りていて廃業した場合、そこに残された廃棄物は「産業廃棄物」または「事業系一般廃棄物」となります。

産業廃棄物とは国で指定されている20種類のゴミのことです。

事業活動に伴って生じた廃棄物のうち法で直接定められた6種類(燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類)と、政令で定めた14種類の計20種類を産業廃棄物といいます。

引用:産業廃棄物の種類|東京都環境局HP

廃油や廃プラスチック、ガラスやコンクリートくずなどが産業廃棄物として分類されています。

こうした産業廃棄物を捨てるときには所定の手続き、認可済みの業者への処理委託が必要です。

廃業に伴い産業廃棄物扱いとなる残置物の一例

美容院の場合:髪留め用のピンやアルミホイルなどの金属類、ヘアカラー剤やシャンプーなどの廃プラスチック類

各種工場の場合:廃油、廃酸、廃アルカリ、ゴムくず、金属くず、がれき類など

各種オフィスの場合:パイプ椅子、机、印刷機など

家主が退去した物件に上記のような残置物が放置されていた場合は、産業廃棄物として処理しなければなりません。

なお、そのほかのゴミ(従業員が食べた弁当の空き箱やペットボトルなど)は事業系一般廃棄物となるため、各区市町村のルールに従って捨てることになります。

※産業廃棄物の詳しい区分、種類については以下の記事を参考にしてください。

一般家庭や空き家の残置物は「家庭系一般廃棄物」

一般家庭(事業を伴わない賃貸物件)や個人が所有している空き家に残された残置物は「家庭系一般廃棄物」となります。

いわゆる可燃ゴミ・不燃ゴミ・資源ゴミなどに分けられるゴミであり、自治体のゴミ捨て場に捨てることが可能です。

ただし、残置物の中には粗大ゴミ扱いとなるものや家電リサイクル法によって捨て方が決まっているものもあります。

テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機といった家電リサイクル法の対象となる廃棄物は所定の手続きをおこなった上で「自治体に回収を依頼する」「家電量販店に引き取ってもらう」「指定された場所まで持ち込む」など、適切な形で処分しなければなりません。

こうした残置物があると無駄な手間や費用が掛かってしまうため、前の家主に「退去時は家電などの不用品をすべて処分してください(=ものを残さない)」と伝えておくことが大切です。

なお、基本的に賃貸契約書には原状回復に関するルールが記載されているため、退去するときは残置物がない状態にすることが一般的と言えます。

しかし、様々な事情により家主と連絡が取れなくなった(夜逃げなど)、家主が亡くなってしまったといった場合には残置物がそのまま残った状態となります。

補足:建築物解体時に排出される廃棄物・残置物の扱いについて

ここでは補足として、古いビルや空き家などを解体したときに排出される廃棄物と残置物の扱いについて見ていきます。

解体に伴う廃棄物残置物
該当するものがれき類やコンクリートくず、など(建設廃材)①オフィスや店舗に残された家具や家電など
②一般家庭の家財道具など
廃棄物の区分産業廃棄物①産業廃棄物または事業系一般廃棄物
②家庭系一般廃棄物
処理の責任解体工事の元請け業者物件の所有者または占有者
処理の依頼先産業廃棄物収集運搬業者・産業廃棄物収集運搬業者
・一般廃棄物収集運搬業者

大きく異なるのは廃棄物を処理する「責任の所在」です。

建物解体時に排出されたがれきやコンクリートなどの建設廃材は、解体工事の元請け業者が処分しなければなりません。

一方、取り壊される建物に残された残置物の処分は物件の所有者(または各部屋の占有者)がおこなうことになります。

覚えておきたいのは「解体工事業者が残置物を処分することはできない」という点です。物件を所有する方はこの部分をよく理解しておきましょう。

産業廃棄物扱いとなる残置物の撤去・処分方法

産業廃棄物扱いとなる残置物を撤去・処分する方法は以下の通りです。

産業廃棄物の捨て方
  1. 産業廃棄物を回収してくれる業者を選ぶ(自分)
  2. マニフェストを用意する(自分)
  3. 業者が回収をおこなう(業者)
  4. 業者が最終処理までを確認する(業者)
  5. マニフェストを返送してもらう(自分・業者)

産業廃棄物の処分を依頼する際は、必ず「産業廃棄物収集運搬業許可」を得ている業者を選びましょう。

同許可を得ていない業者に処分を委託するのは違法であり、その責任は自分が負うことになります。

また、産業廃棄物の処分にはマニフェスト(産業廃棄物管理票)の交付・保管が必要です。(後述あり

マニフェストは「正しい業者に処理を依頼したこと」「最終処分場で適切な処理がおこなわれたこと」の証拠となるもので、5年間の保管義務があります。

マニフェストには、5年間の保存義務が廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法)で定められています。

引用:マニフェスト|公益社団法人全国産業資源循環連合会

産業廃棄物扱いとなる残置物に関して知っておくべきこと

ここからは産業廃棄物扱いとなる残置物に関して知っておくべきことを分かりやすくまとめました。

テナント・店舗・オフィスなどの物件所有者の方は、こちらをご覧になってください。

残置物の適正処理のお願い(環境省)を簡単に解説

環境省から発出されている「残置物の適正処理のお願い」について簡単に解説していきます。

  • リフォームや取り壊しの前に残置物を適正に処理すること
  • 残置物の処理は建物の所有者・占有者がおこなうこと
  • 残置物は産業廃棄物・一般廃棄物に分けて処理すること
  • 廃棄物ごとの許可を得ている業者に処理を委託すること
  • 家電リサイクル法の対象となる残置物は同法に則った形で処理すること

参考:残置物の適正処理のお願い|環境省HP

特に注意したいのは「一般廃棄物収集運搬業許可」を得ていない業者に同廃棄物(一般ゴミ)の処理を委託してはならないという点です。

以下の記事では廃棄物処理法を分かりやすく解説していますので、そちらも参考にしてみてください。

残置物処分時に必要なマニフェストについて

マニフェストとは「産業廃棄物管理票」のことです。

マニフェストの流れ
引用:公益社団法人 全国産業資源循環連合会|マニフェストの流れ

産業廃棄物扱いとなる残置物を処分する方は、上記の「排出事業者」に当たります。

排出事業者はマニフェストを発行し、残置物を委託する業者(産業廃棄物収集運搬業者)に渡さなければなりません。

マニフェストは産業廃棄物を適切に処理する工程に従って各業者の元を回り、最終的には排出事業者のところに戻ってきます。

マニフェストの役割は産業廃棄物の不法投棄・不法処理を防ぐことであり、各工程の業者が正しい作業をおこなった証拠となります。

なお、マニフェストには紙タイプと電子タイプの2種類がありますが、どちらを選んでも問題はありません。

廃棄物処理法に則って残置物を処分|ご依頼は信太商店まで

産業廃棄物扱いとなる残置物の処分でお困りの方は、信太商店までご依頼ください。

当社は関東近郊に対して産業廃棄物の収集運搬サービスを提供する専門業者です。

テナント・店舗・オフィスなどの事業系物件から排出される残置物を丸ごと回収できます。

【信太商店】会社概要

事業者名信太商店
所在地東京都渋谷区富ヶ谷2-5-6(本社)
東京都渋谷区笹塚3-44-8(笹塚営業所)
設立年月日平成22年(2010年)4月23日
主な事業内容産業廃棄物収集運搬業、沈没船引き揚げ・解体処分等、一般貨物自動車運送業、リサイクル事業、樹木の伐採および木材販売事業、蜂の巣駆除および回収
取引先・一例NHK、防衛省、ヤマト運輸株式会など多数
許可・免許等【産業廃棄物収集運搬業】
・東京都許可   第1300154938号
・千葉県許可   第1200154938号
・埼玉県許可   第1100154938号
・神奈川県許可 第1400154938号
・群馬県許可   第01000154938号
・栃木県許可   第00900154938号
・茨城県許可   第008011154938号
・静岡県許可   第02201154938号
【特別管理産業廃棄物収集運搬業許可】
・東京都
・千葉県
・神奈川県指令 資循第6002号
【ほか許可・免許等】
・古物商
・一般貨物自動車運送業
・解体工事業
・移動式クレーン免許/小型移動式クレーン/2級建築施工管理技士/フォークリフト/酸素欠乏危険作業主任者など
営業時間受付時間 8:00~20:00
業務時間 24時間対応
公式URLhttps://www.shida-eco.com/

信太商店は関東一都六県と静岡県での収集運搬業許可を得ています。

もともと樹木や沈没船といった特殊な廃棄物の回収を得意とする会社なので、大量または大型の残置物に関してもスムーズに処分することが可能です。

もちろんマニフェストにも対応していますので「初めてマニフェストを発行するため色々と勝手が分からない」といった物件所有者の方はお気軽にご相談ください。

【信太商店】産業廃棄物・残置物の回収事例

以下では信太商店がこれまでにおこなってきた産業廃棄物・残置物の回収事例をご覧いただけます。

一般家庭から排出される残置物も回収できますので、空き家の残置物などに困っている方は当社までご連絡ください。

【信太商店】電話番号・問い合わせ先

当社への問い合わせ先は以下の通りです。

電話番号フリーダイヤル:0120-937-277
笹塚営業所:03-6381-6141
問い合わせフォームhttps://www.shida-eco.com/contact
メールアドレスshida@shida-eco.com

お見積りはすべて無料で、現地調査が必要な場合でも費用は発生しません。

また、即日見積もり・即日作業をモットーとしていますので、できるだけ早く残置物を片付けたい方はぜひ当社までお問い合わせください。

廃業に伴う残置物は産業廃棄物収集業者に回収を依頼

廃業に伴って放置された残置物の中には産業廃棄物扱いとなるものもあります。

産業廃棄物に該当する残置物は同廃棄物の収集運搬業許可を得ている業者にしか委託できません。

関東エリアで残置物の処分に困っている方は、ぜひ信太商店をご利用ください。

おすすめの記事