アスベストを含む建材の見分け方は?使用の有無を調べる方法を解説
  • アスベストを含む建材の見分け方は?
  • 見た目だけでアスベストの使用有無は分かる?
  • アスベストが使われているかどうかの調べ方は?

アスベストは繊維状の天然鉱物で、かつては建材によく使用される素材のひとつでした。

しかし、空気中に飛散するアスベストを吸い込むことで肺線維症や悪性中皮腫のリスクが高まることから、現在はその使用が禁じられています。

この記事では、住宅・マンション・その他建物にアスベストを含む建材が使われているかどうかの見分け方を詳しくまとめました。

また、アスベスト建材の廃棄方法や回収業者についても紹介していますので、ぜひ最後までご覧になってください。

建物・外壁の見た目だけでアスベストの使用有無を判断するのは難しい

先に結論から伝えますと、建物や外壁の見た目だけでアスベストを使っているかどうか見分けるのは困難です。

アスベスト建材の使用有無は主に建物の解体時や修繕時、または古い家屋をリフォームするタイミングで判明します。

もしくは建物の設計図を見ることで調べられるケースもありますが、どちらにしても素人目にはアスベストを使っている建材なのか、それとも問題ない建材なのか判断するのは難しいと言えるでしょう。

アスベストとは?建材の見分け方を写真や画像と共に解説

アスベスト(石綿)は断熱性・耐火性・吸音性に優れ、さらに軽い・安い・加工しやすいといった特徴を持つ天然鉱物の一種です。

かつては建築用の資材として、セメントやロックウールなどと組み合わせた建材が広く使われていました。

髪の毛よりも細い繊維で構成されたアスベストを吸い込むと、肺を中心とした疾患のリスクが高まります。こうした理由により、日本では2006年に使用や製造がすべて禁止となりました。

持ち家・マンション・その他建物などを解体したときにアスベストを使った建材が出てきた場合は「特別管理産業廃棄物収集運搬業」の認可を受けた業者に回収を依頼しなければなりません。

そのため、建物を所有している方はできる限りアスベストに関する知識を身につけておきましょう。

過去に製造されたアスベスト建材には色々な種類があります。それぞれの見た目と特徴を知り、見分ける際の参考にしてみてください。

アスベスト建材の見た目と種類を知る

以下では主なアスベスト建材の種類を画像と共に紹介しています。

●吹付石綿(アスベスト)

吹付アスベスト
引用:国土交通省|目で見るアスベスト建材

「吹付アスベスト」とも呼ばれる建材で、セメント等の結合材と水を組み合わせて製造されています。

表面が綿のような見た目をしていて、触ると柔らかいところが大きな特徴です。

  • 数センチ程度の厚みがあり、針を使ったチェックでは容易に突き刺さる
  • 主にクロシドライト(青石綿)またはアモサイト(茶石綿)が使用されている
  • 使われている箇所は鉄骨の梁や柱、空調機械室やボイラー室など(機械室)

鉄骨鉄筋コンクリート造建築物によく使われていたアスベスト建材であり、上記以外にも駐車場の天井や壁に用いられています。

●吹付ロックウール

吹付ロックウール
引用:国土交通省|目で見るアスベスト建材

ロックウールとセメント、アスベストを組み合わて吹付機で付着させたものが「吹付ロックウール」です。

前述の吹付アスベストと似た建材であり、見た目だけで判別することは困難と言えます。(どちらにしてもアスベスト建材なので有害)

  • 綿のような見た目と触れたときの柔らかさが吹付アスベストに似ている
  • 使用されている素材、使用されている箇所も吹付アスベストとほぼ同じ

吹付ロックウールは、アスベストの使用が認められていたころに数多く出回っていた建材のひとつです。

対象となる商品名が多いため、アスベスト含有物を検索する際にもよく目に付きます。

●吹付ひる石(バーミキュライト)

吹付ひる石
引用:国土交通省|目で見るアスベスト建材

ひる石(バーミキュライト)とアスベストを混合させた建材が「吹付ひる石」です。

  • よく見ると表面に小さな隙間が空いていて感触がやや柔らかい
  • 針を刺した場合に多少の抵抗感がある
  • 破損している建材からは雲母上の細かな繊維が確認できる

吸音や断熱を目的として天井に使用されることが多かったアスベスト建材でもあります。

●石綿含有断熱材

石綿含有断熱材
引用:国土交通省|目で見るアスベスト建材

「石綿含有断熱材(折板裏打ち石綿断熱材を含む)」は鋼板に規定量以上の石綿を貼り付けたものを指します。

  • 吹き付けたもの、貼り付けたものなど種類が多い
  • ウール状・スポンジ状・ゴム状など表面の状態も多種多様
  • 車庫や倉庫の天井によく使われていた

主に金属板を使った屋根の裏、煙突の内側などに用いられることが多かったアスベスト建材です。

●石綿含有石膏ボード

アスベスト石膏ボード
引用:国土交通省|目で見るアスベスト建材

軽さと成型のしやすさにより、内装の資材としてよく使われていたのが「石綿含有石膏ボード」です。

  • 一見しただけではアスベスト建材かどうか判断が付きにくい
  • 天井や壁など様々な箇所に使用されている
  • 比較的破損しやすい

アスベストを含んだ石膏ボードの見分け方や廃棄方法は以下の記事を参考にしてみてください。

アスベスト建材が製造されていた年代を知る

アスベスト建材が製造されていたのは2006年8月までです。

2006年9月以降に製造された建材には原則としてアスベストが使用されていません。

アスベスト含有建材(アスベストを0.1重量%を超えて含有するもの)は労働安全衛生法施行令により、2006(平成18)年9月から、製造・使用等が全面的に禁止されています。

引用:アスベスト対策Q&A|国土交通省HP

仮に建物の設計図や資材の発注表が手元にある場合、使用されている建材がいつ作られたものなのかを調べればアスベストが含まれている可能性を絞り込めます。

戸建て住宅・マンションにアスベストが使われているか調べる方法

ここからは自分が所有する戸建て住宅やマンションといった建物にアスベストが使われているかどうか調べる方法を紹介していきます。

アスベスト建材の使用有無は解体時やリフォーム時に知っておかなければならない点のひとつです。古い建物を所有している方は、ぜひこちらの内容をご覧になっておいてください。

アスベストマークのチェック

すべての建材に該当するわけではありませんが、アスベストを使用したものには「aマーク」が付けられています。

この「aマーク」をチェックすれば、素人でもアスベストの使用有無が分かります。ただし、この方法が使えるのは1989年7月以降に製造された建材のみです。(該当しないケースも考えられる)

マークを付け始めたのは 1989 年 7月(生産業者が自主的に押印、1995 年以前は石綿含有率 5%以上の製品、以後は 1%以上の製品)以降です。

引用:石綿含有建材の見分け方|埼玉県環境科学国際センター(CESS)

アスベスト建材が製造・流通し始めたのは1950年代です。aマーク普及前に製造された建材に関しては別の方法で調査するしかありません。

使用されている建材の年代を確認

アスベスト建材が出回るようになったのは1950年代で、昭和後期から徐々に製造が禁止されています。

  • 保温材は「1987年まで」
  • 吹付材は「1989年まで」
  • 断熱材は「1991年まで」
  • 耐火被覆板(ケイ酸カルシウム板)は「2004年まで」
  • 仕上塗材は「2005年まで」

参考:株式会社愛研|建築・施工時期からアスベストの有無を見分ける方法

各アスベスト建材が製造されていたのは上記の年代までです。

こうした建材ごとの製造年を確認することで、アスベストの使用有無が分かるケースもあります。

専門のアスベスト調査業者に依頼

冒頭でも伝えた通り、アスベスト建材を使っているかどうかを自身で調べるのは困難です。

そのため、何かしらの理由でアスベスト建材の使用有無を知りたいときには専門業者に依頼を出しましょう。

アスベスト含有吹付け材が規制された年代と建築年次、使用されている用途などによりある程度は類推できますが、調査者等アスベスト調査の専門家(※)に依頼することをお勧めします。

引用:アスベスト対策Q&A(建築物でアスベストが使われているか、どのように調べたらよいのですか。)|国土交通省HP

アスベスト調査業者の選定は環境省や国土交通省のホームページを参考にしてみてください。

アスベスト建材の見分け方や廃棄方法が分からない場合は信太商店まで

アスベスト建材を見分けられない方、廃棄方法が分からない方、処分に困っている方は信太商店までご連絡ください。

当社はアスベスト建材の回収もおこなっている産業廃棄物収集運搬業者です。

アスベストを使用した建材は「特別管理産業廃棄物」に該当するため、通常の産業廃棄物収集運搬許可業者では取り扱えません。

飛散性の石綿を含む廃棄物である「廃石綿等」は、「爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある性状を有する廃棄物」とされる特別管理産業廃棄物に該当し、通常の廃棄物よりも厳しい基準が設けられています。

引用:石綿含有廃棄物等関係|環境省HP

信太商店は特別管理産業廃棄物収集運搬業許可を得た上で、アスベスト建材の回収をおこなっています。

法律に基づいた形でアスベスト建材を処分しているため、安心してご利用いただけます。

信太商店はアスベスト廃棄に対応した産廃収集業者

事業者名信太商店
所在地東京都渋谷区富ヶ谷2-5-6(本社)
東京都渋谷区笹塚3-44-8(笹塚営業所)
設立年月日平成22年(2010年)4月23日
主な事業内容産業廃棄物収集運搬業、沈没船引き揚げ・解体処分等、一般貨物自動車運送業、リサイクル事業、樹木の伐採および木材販売事業、蜂の巣駆除および回収
取引先・一例NHK、防衛省、ヤマト運輸株式会など多数
許可・免許等【産業廃棄物収集運搬業】
・東京都許可   第1300154938号
・千葉県許可   第1200154938号
・埼玉県許可   第1100154938号
・神奈川県許可 第1400154938号
・群馬県許可   第01000154938号
・栃木県許可   第00900154938号
・茨城県許可   第008011154938号
・静岡県許可   第02201154938号
【特別管理産業廃棄物収集運搬業許可】
・東京都
・千葉県
・神奈川県指令 資循第6002号
【ほか許可・免許等】
・古物商
・一般貨物自動車運送業
・解体工事業
・移動式クレーン免許/小型移動式クレーン/2級建築施工管理技士/フォークリフト/酸素欠乏危険作業主任者など
営業時間受付時間 8:00~20:00
業務時間 24時間対応
公式URLhttps://www.shida-eco.com/

信太商店は、一般的に回収が難しいとされる廃棄物の取り扱いに長けた産業廃棄物収集運搬業者です。

東京都・千葉県・神奈川県から特別管理産業廃棄物収集運搬業許可を得ているため、こちらの一都二県でアスベスト建材の処理に困っている場合はぜひご相談ください。

もちろんアスベスト建材だけでなく通常の石膏ボード・がれき類・コンクリート片といった廃棄物の回収も承っています。

信太商店の問い合わせ先

信太商店の問い合わせ先は以下の通りです。

電話番号フリーダイヤル:0120-937-277
笹塚営業所:03-6381-6141
問い合わせフォームhttps://www.shida-eco.com/contact
メールアドレスshida@shida-eco.com

「アスベストが含まれているか分からないが建材の処分を依頼したい」「アスベスト建材の他にも大量の廃棄物があるのでまとめて回収してもらいたい」などのご要望にもお応えしています。

分からないことがあれば当社スタッフが丁寧に説明いたしますので、ぜひお気軽にご連絡ください。

まとめ

アスベストが含まれる建材の見分け方、製造されていた年代などを詳しく紹介してきました。

本文でも説明した通り、外観だけでアスベスト建材を見分けるのは困難です。破損した部分を見ればアスベストの使用有無が分かることもありますが、多くの場合は専門の調査業者に依頼することになります。

なお、仮にアスベスト建材が使用されていた場合には解体撤去が必要です。

東京近郊ならすぐに信太商店がアスベスト建材の回収に向かいますので、ぜひお声がけください。その他の産廃物をまとめて処分する際にも当社の利用がおすすめです。

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