- アスベストのレベルとは?
- アスベストレベル3の産廃物を処分する方法は?
- アスベストレベル3は特別管理産業廃棄物になる?
当記事ではアスベストのレベルや処分方法を分かりやすく解説しています。
アスベストは「石綿」と呼ばれる天然鉱物の一種で、防音性・耐火性などに優れていることから以前は建材(建築用の資材)によく使用されていました。
アスベストは髪の毛よりも細い繊維で構成される物質です。劣化や破損により空気中に飛散したアスベストを吸い込むと、肺がんや肺線維症の発症リスクが上がってしまいます。
アスベスト建材を使っている建物を解体する際には法律で定められた工法・手順で作業をしなければなりません。ただし、アスベストは危険度によりレベル1~3に分けられています。
レベルによってアスベストの処分方法は変わってきますが、この記事ではそんなレベルごとのアスベスト処分方法をまとめました。
自身が所有する建物・倉庫・車庫を取り壊す予定があり、アスベスト使用の可能性がある場合は、ぜひこちらの内容を参考にしてみてください。
目次
レベルごとのアスベスト処分方法|石綿含有産業廃棄物の基礎知識
冒頭でも伝えた通り、アスベストは種類によってレベルが異なります。
ここでは最初にアスベストの危険性やレベルの分類を紹介していきますのでご覧ください。
飛散性・非飛散性や危険度によりレベル1・レベル2・レベル3に分けられる
アスベストの危険性が判明したころ(1970年代~)から、日本では段々とアスベストの使用・製造を制限するようになりました。
現在は石綿含有製品のすべてが使用・製造禁止となっていますが、国内にはアスベスト建材を使用した建物がたくさん残っています。以下ではそんなアスベストの危険度とレベル、特徴をまとめました。
項目 | レベル1 | レベル2 | レベル3 |
---|---|---|---|
危険度 | 非常に高い | 高い | 比較的低い |
飛散・非飛散 | 飛散性アスベスト | 飛散性アスベスト | 非飛散性アスベスト |
特徴 | 発塵量や飛散性が非常に高く、極めて慎重な曝露防止対策が必要 | レベル1に比べて発塵量や飛散性は低いものの、高い曝露防止対策が必要 | 発塵量は比較的少なく、作業の度合いに応じて防塵マスクを使用 |
具体例 | 石綿含有吹付け材 | 石綿含有保温材 断熱材 耐火被覆材 | レベル1・レベル2以外の石綿含有建材 |
使用箇所 | ボイラー室や機械室、学校や体育館等の天井、エレベーター周りの壁等、多くの場所に使用されている | ボイラー本体・配管・空調ダクト等の保温材、屋根裏や煙突の断熱材、建物の壁や梁等の耐火被覆材に使用されている | アスベスト含有の各種成形板として用いられることが大半で、使用箇所は天井・壁・床と多岐にわたる |
廃棄物の区分 | 特別管理産業廃棄物 | 特別管理産業廃棄物 | 産業廃棄物 |
古い建物を取り壊す、またはリフォームするときには上記のようなアスベスト建材が使われていないかどうかを調査します。
調査によりアスベストの使用が判明した場合は、各レベルに応じた対策や準備をしなければなりません。
なお、レベルによってアスベスト建材は「特別管理産業廃棄物」と「産業廃棄物」の2つに分けられます。次にこの2つの違いを見ていきましょう。
特別管理産業廃棄物と産業廃棄物の違いについて
事業活動に伴い排出されるゴミの中で、国が定める20種類の廃棄物は「産業廃棄物」として扱われます。
産業廃棄物の具体例としては廃油・廃酸・廃プラスチック類・がれき類・繊維くずなどが挙げられますが、こうしたゴミの中でも特に毒性が強いものや爆発の恐れがあるものが「特別管理産業廃棄物」です。
アスベストは「特別管理産業廃棄物」の中の「廃石綿等」に分類されます。また、廃石綿(アスベスト)は人の健康を害する可能性が高い廃棄物として「特定有害産業廃棄物」にも指定されています。
「産業廃棄物」および「特別管理産業廃棄物」は、それぞれの廃棄物に対応する許可を得た業者でないと取り扱えません。(収集・運搬・処分など)
つまり産業廃棄物の収集運搬業許可を得ているだけでは、特別管理産業廃棄物の回収はできないということです。
アスベストで考えると、産業廃棄物収集運搬業許可で取り扱えるのはレベル3のみで、レベル1・レベル2のアスベスト建材を回収するには「特別管理産業廃棄物収集運搬業の許可」が必要となります。
産業廃棄物は、排出者責任の原則に基づき、事業者がその処理責任を負います。事業者は、自ら特別管理産業廃棄物処理基準に従って処理を行うか、特別管理産業廃棄物の許可業者に運搬又は処分を委託しなければなりません。
引用:特別管理廃棄物規制の概要|環境省HP
アスベスト建材を使っている建物の場合、その多くはレベル1~レベル3の廃棄物が混在していますので、回収業者を選ぶ際には「特別管理産業廃棄物収集運搬業の許可」を得ている業者に依頼することが一般的です。
アスベストレベル3に該当する産廃物と処分方法
ここからはアスベストレベル3に該当する産業廃棄物に絞って、その概要と処分方法を紹介していきます。
「どういった建材がアスベストレベル3に該当するのか?」「どういった流れでアスベスト建材を処分するのか?」といった疑問をお持ちの方は、こちらを参考にしてください。
アスベストレベル3の産廃物
アスベストレベル3に該当する産業廃棄物には以下のようなものがあります。
- 石膏ボード
- ビニル床タイル(Pタイル)
- スレート板
- パーライト板
- けい酸カルシウム板
- パルプセメント板 など
石綿の含有量が「建材重量の0.1%」を超えるものがアスベストレベル3の廃棄物として扱われます。
基本的にはアスベストと他の材料を組み合わせた成形板が大半を占めていて、自ら破砕しない限りはアスベストの飛散性(危険度)もそれほど高くありません。
なお、上記に挙げた建材以外でもレベル1とレベル2に該当しないアスベスト廃棄物は原則としてアスベストレベル3になります。
アスベストレベル3の処分方法
アスベストレベル3に該当する産業廃棄物の処分方法は以下の通りです。
- 専門業者または自治体の担当部署に事前調査を依頼
- アスベストレベル3に対応した除去作業の準備
- 除去作業の実施
- 作業現場の清掃および養生等の撤去
- 除去したアスベスト廃棄物の搬出
- 最終処分場への受け渡し
2022年の法改正により、建物を解体するときには一部例外を除き事前調査が必要となりました。
令和4年4月1日から、建築物等の解体・改修工事を行う施工業者は、大気汚染防止法に基づき当該工事における石綿含有建材の有無の事前調査結果を都道府県等に報告することが義務づけられます。報告は、厚生労働省が所管する石綿障害予防規則に基づき、労働基準監督署にも行う必要があります。
引用:4月1日から石綿の事前調査結果の報告制度がスタートします ~3月18日から電子システムによる報告ができます~|環境省HP
法律によってアスベストの使用が全面的に禁止されたのは2006年です。この年以前に建てられた建築物には特にアスベストが使用されている可能性があります。
調査の結果としてアスベストの使用が確認された場合は、そのレベルに応じた対策や計画を練らなければなりません。
レベル3(非飛散性アスベスト)を処分する際は現場内の責任者選定・除去に伴う準備などをおこないます。
アスベスト含有の成形板を除去する場合は散水等をおこないながら、破損個所から石綿が飛散しないよう作業を進めていきます。(できる限り原形を保ちながら除去する)
また、除去したアスベストレベル3の廃棄物を最終処分場まで運搬するときは囲いなどにより別の廃棄物と区別し、合わせて石綿を飛散させないための措置を講じなければなりません。
補足:アスベストレベル3の最終処分場は安定型または管理型
レベル3のアスベスト建材は最終的に「安定型」または「管理型」の処分場に運ばれ、埋め立て処理がおこなわれます。
- 安定型産業廃棄物最終処分場:有害物が付着していない特定の産廃物を処理する処分場
- 管理型産業廃棄物最終処分場:環境汚染防止のために管理が必要となる処分場
こうした処分場までアスベスト廃棄物を運搬するには「産業廃棄物収集運搬業の許可」「特別管理産業廃棄物収集運搬業の許可」が必要です。
一個人で処理するのは難しいため、同許可を得ている専門業者に回収を依頼することが一般的となっています。
レベル3に該当するアスベスト建材の処分方法に困ったら信太商店まで
自己所有の家屋・倉庫・車庫・マンション・アパートなどを取り壊す予定があり、解体業者や回収業者をお探しの場合には信太商店までご連絡ください。
当社はレベル1~3までのアスベスト廃棄物に対応している回収業者です。お見積りは完全に無料で、すべての現場で安心安全な作業を心掛けています。
信太商店|会社情報
事業者名 | 信太商店 |
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所在地 | 東京都渋谷区富ヶ谷2-5-6(本社) 東京都渋谷区笹塚3-44-8(笹塚営業所) |
設立年月日 | 平成22年(2010年)4月23日 |
主な事業内容 | 産業廃棄物収集運搬業、沈没船引き揚げ・解体処分等、一般貨物自動車運送業、リサイクル事業、樹木の伐採および木材販売事業、蜂の巣駆除および回収 |
取引先・一例 | NHK、防衛省、ヤマト運輸株式会社など多数 |
許可・免許等 | 【産業廃棄物収集運搬業】 ・東京都許可 第1300154938号 ・千葉県許可 第1200154938号 ・埼玉県許可 第1100154938号 ・神奈川県許可 第1400154938号 ・群馬県許可 第01000154938号 ・栃木県許可 第00900154938号 ・茨城県許可 第008011154938号 ・静岡県許可 第02201154938号 【特別管理産業廃棄物収集運搬業許可】 ・東京都 ・千葉県 ・神奈川県指令 資循第6002号 【ほか許可・免許等】 ・古物商 ・一般貨物自動車運送業 ・解体工事業 ・移動式クレーン免許/小型移動式クレーン/2級建築施工管理技士/フォークリフト/酸素欠乏危険作業主任者など |
営業時間 | 受付時間 8:00~20:00 業務時間 24時間対応 |
公式URL | https://www.shida-eco.com/ |
信太商店は東京都渋谷区に本社を構える産業廃棄物回収業者です。東京都・千葉県・神奈川県における「特別管理産業廃棄物収集運搬業許可」を取得していますので、対象エリア内であればどのレベルのアスベスト廃棄物でも回収に伺います。
上記一都二県以外では埼玉県・茨城県・群馬県・栃木県・静岡県から産業廃棄物収集運搬業の許可を得ているため、レベル3のアスベスト廃棄物であれば回収可能となっています。
また、当社の特徴は「内装の解体依頼」にも対応している点です。マンションや戸建ての内装解体、飲食店や事業所物件のスケルトン工事を受け付けていますので、アスベストを使用している可能性がある場合には「解体と回収の両方」を一度にまとめてご依頼いただけます。
信太商店|お問い合わせ先
「アスベスト回収作業の費用や流れを聞いてみたい」「スケジュールに空きがあるか知りたい」といった場合は、以下の問い合わせ先からご連絡ください。
電話番号 | フリーダイヤル:0120-937-277 笹塚営業所:03-6381-6141 |
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問い合わせフォーム | https://www.shida-eco.com/contact |
メールアドレス | shida@shida-eco.com |
原則として、現場調査が必要なご依頼でもお見積り自体は完全無料です。正式な契約を結ぶまでは費用が掛かりませんので、まずはお気軽にお問い合わせください。
まとめ
アスベストのレベル、アスベストを含む建材の処分方法を分かりやすく紹介してきました。
レベル3に分類されるアスベスト建材は「産業廃棄物扱い」となりますので、同廃棄物の収集運搬業許可を得ている専門業者に処分を依頼しましょう。
信太商店は特別管理産業廃棄物収集運搬業の許可を得ている専門業者です。レベル3以外のアスベスト建材の回収や処分も可能となっていますので、お困りの際にはぜひご相談ください。